あたしが婚活相手との失敗談でひとつ言えるのは〝自分の貯金額を教えてしまったこと〟だ。
結果から物言うと、婚活相手に貯金額を言うのなら少なめに見積もった金額にするか、教えないかのどちらかだった。と…思う。もちろんこういうのは人それぞれ意見の分かれるところではあるが。
で、どうして自分の貯金額を婚活相手にズバリ教えたことを失敗談とするのか？ について理由を語ろう。
――最近、ヤフー知恵袋とかの質問サイトをよく読むのだけど、男女トラブルのカテで目立つ相談がこういうの…
「旦那に暴力を振るわれて離婚したいけどお金がないから出来ない」
で、たいていの回答がこういうの…
「まずは旦那に働くことを許してもらって、3ヶ月くらい働いてまとまったお金ができてから、離婚を切り出した方がいい」
にゃるほど。たしかに子どもがいなければどうにでもなるけれど、子どもがいたらお金もないのに家を飛び出すのって無謀。子どもの学校の問題もあるから、実家に戻るのも実家が遠方だったら無理だし……。
「最近パートに出ました。まとまったお金が手に入ったら離婚訴訟を起こすつもりです。今に見てろクソ旦那！」
なんて書いてあったりして、怖いです。でも、そういう現実だってあるんだろう。お金がなかったら、嫌いな人とでも一緒に生活しなければならない。そんな生活イヤだ！
世の中、結婚できない女は結婚できない反面、貯蓄がすごいなんて話も少なくない。
結婚できない分だけ恋愛投資も薄いから出て行くお金も少ないのだろうか？
いまはまだ結婚できない女だけど、結婚の神様にあたしの幸せな結婚をかなえてもらってからのことを妄想してみよう。
私は子どもが出来たらなるべく家にいたい派。つまり、共働き主婦はごめんなのだ。ああ…あこがれの専業主婦！ とまあ、そんな感じで小洒落たチェニックを着て主婦ブログでも書いてる自分を妄想してる……。
なので、結婚してしまえば完全に自分の自由になるお金は、そう多くは持てないだろう。
他方、もしも将来離婚したくなったら、とっとと離婚したい。それには、すぐに離婚できるように、自分が自由に使えるまとまった額のお金を確保しておかなければ…。引越し費用と、職が決まるまでの生活費（一応子ども3人分を仮定）もうおわかりか…？
結婚したものの離婚の危機に遭遇したときに、お金がないから対等に戦えないという事態を免れたいのだ。つまり、結婚前の貯金は結婚後に夫婦の共有財産と化するのが個人的に理解できないというわけである。
相も変わらず馬鹿げた自己理論を披露している結婚できない女子。
この話を聞いた友だちのA子ちゃんがこう言った。
「離婚することを考えて結婚するなんておかしいよ」
ちがうんだよ…A子ちゃん。
じゃあなんで、たくさんの人が離婚するの？みんな離婚なんてするわけないと思って結婚して、離婚するんじゃない？
あたしはいつでも最悪のパターンを考えて、それに対していつでも万全を期していたい性格なのだ。
でも…本当はもうひとつ、貯金額を教えなければ良かったと思う理由がある。ズバリそれは男がお金をあてにするからだ。
べつに婚活相手をはなっから疑ってるんじゃない。でも、最悪の場合‥自分のお金がなくなっても、彼女のお金があるから大丈夫、なんてあぐらをかいてしまうのは普通の男なら誰でも思うんじゃないだろうか？ ただ、それを絶対に口にしないだけで。なぜなら、元婚活相手がそういうタイプだった。
貯金はゼロ！毎月いっぱいいっぱいで生活して、何も残らない。特に何か大きい買い物をしてるわけじゃないのに。それなのに一人暮らししているし、駅チカに住んであるから車なんて必要ないのに車も持っている。
ある時、デート中に彼が言った。
「どうしよう、今年の自動車税、払えそうにない」
その時のあたしは、彼に対して結婚の可能性を感じていたので…
「そんなお金ぐらい貸してあげるよ」
と言ってしまった。
だけど今考えると、自動車税も払えないのに車を手放そうとする気がない男。金がないのは別として、その状況で車を売却しようとしない思考の持ち主と結婚した場合、どう…？
あたしは、いつ病気になったり、会社を辞めざるを得なくなった時のことを考えて、常に給料の3か月分はいつでも引き出せるようにしている。
だからボンビーだった婚活相手にも貯金の大切さをずっと伝えてきた。もちろん結婚したいのもあったけど、結婚しないにしても、社会人なのに貯金ゼロはおかしいんじゃないかと。貯金が出来ないのなら、もっといい給料の会社に転職するか、給料は安くても実家から通える会社にするか、車を手放すか（ローン払い中）そういう算段ができない男って、どう…？
その後、結局彼の会社は倒産した。そう、俺の今の全財産2700円なんだと言い寄る例の男である。おまけに倒産するちょっと前に辞めた（支店が閉鎖されたので）ので、失業給付金は3ヶ月は出ない。だから貯金をすべきだと口をすっぱく言ったのに。
彼から電話がかかってきた。
「お金がないからどこにも行けない、好きな物も食べれない。俺には自由がない。」
彼はきっと私が以前のように、「遊ぶお金ぐらい貸してあげるよ」と言うのを期待していたのだろう。まちがいない…自分のお金がなくなっても、彼女のお金があるから大丈夫、なんてあぐらをかいてしまう男だった。でも、全部、自分が蒔いた種だから。私は貸さなかった。
もしも、「私も全くお金がないの」と彼に言っておいたのなら、どうだっただろう？
もう少し危機感を持って、彼は自分で貯金をする気になったのかもしれないし、会社が倒産する前にまともな会社に入ろうと努力したかもしれない。
やっぱり、あると思えば当てにしてしまうものだし。しょうがない。それが〝お金〟なのだ。
結論。恋活相手にも婚活相手にも単なる彼氏にも…他人同士の段階で自分の貯金額を教えることは超NGである。