結婚できない女子の花道 ●o≧д≦o♪
結婚できない女のブログ。
結婚できないたちに共通点や特徴なんてあるんだろうか?理想が高すぎる?なーんて言われたって、婚活相手への最低条件は誰だってあるじゃないか。身の丈に合った恋愛が結婚にリンクするならそれでいいのだが、そんな女なら婚活ブログなんて書いてるわけがないのだ。ともあれ〝書いてる人〟は結婚できないまんま30代に突入しつつ・・・そのままズルズル突っ走りそうな大人女子です。
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婚活デートで手をつなぐことはいろんな意味でリスキーだった


婚活デート2回目で選ぶ権利がどうのと、この婚活に冷めてる感を漂わせてしまったあたしだが、手をつなぐという古典的でありながら永遠のアプローチは、半熟な二人には相当効果があることを知った。


――店を出て、車に乗り込む。
ちなみに、あたしの車だから運転者はわたし。もちろん車は右ハンドル。で、ドリンクホルダーに飴とフリスクが入ってた。飴をなめるか? と聞くとNO、フリスク食べるか? と聞くと食べるとのアンサー。

さあここで…男を惚れさせるフリスクの渡し方を決行だ! 方法は簡単、出された手をフリスクを持ってない方の手で下から支えるだけだ。相手が差し出した手を両手で包み込むようにして……つまり、コンビニエンスストアなんかで時々遭遇する〝ていねいすぎるおつりの渡し方〟のフリスク版である。

けれど男って、こんな瞬間のスキンシップでドキッとするみたいだ。コンビニエンスストアなんかだとスキンシップに加えて、もれなく満面の笑みがついてくるから……あの場合の男性心理って、ブスッとうつむきながら釣り銭もらってレシートをポイするように見えて、実は心の中でドキドキ (O_O) ウッヒャー! テンション急上昇とか…舞い上がっているんだろうか……?

さて……男を惚れさせるフリスクの渡し方をやってのけたあたしだが、彼の右手を私の左手でふんわり支えようとしたその時、パチパチ! 激しく静電気が走った。あたしたちは、そんなに乾燥した二人なのか? 多汗症で手汗がひどい人も、手と手が触れるようなシチュエーションではずっと緊張したまんまで余計に手汗がひどくなるらしくって見るに忍びないが、乾燥する二人にはパチパチの恐怖と恥ずかしさが発生することを生まれて初めて知ってしまった……。

ともかく、コンビニエンスストアの素敵笑顔の美女子店員のように男心をポッとつつけなかったのは残念だが、しばらくすると「提案があるんだけど」と口をこぼす婚活相手。なんだなんだ? と思いきや「イヤだったらイヤって言ってね」と前置きがしつこい。

そうかわかった……きっと…一気に関係を深めようとしているのだと詮索してしまった。ただし、もしそうなら即お断り、さようならフォーエバー。婚活デート2回目で〝後がない投げ売り女〟になっちまったら、理想の結婚を成功させるための婚活どころか…単なる色恋の場数を踏むだけだ。

ところが彼の本意は違っていた……。彼があたしにポツッともらしたお言葉は……「手をつながない?」だった。なんてかわいらしい男なんだ君って……。


けれど、ここで「いいよ……」なんて、返すことで低次な解釈されても面倒で仕方がないから「イヤです」と、瞬間却下。
すると間髪入れすに「イヤなんだ……」と、少しだけうなだれたような? 表情を見せられた。彼はきっと、手をつなげるかどうかは、結婚できるか? 結婚できないか? ぐらいのブレークポイントだと考えていたのではないか? そんなことを思う。

「………」
しばらくの沈黙の後、彼がボソリと切り出した。二人の間には温度差があると。今回の婚活デートで、彼は結婚を前提とした恋愛モードが上昇しつつあるのにあたしは少し冷めた印象を感じざるを得ないという意味だそうだ。

なるほど。でもちょっと待ってくれ、たしかにそんな装いを漂わせている感があるのは当然の話。でも本当は、あたしもかれに惹かれ始めているのを、あたしが知っているのだ。せっかちで、映画館に行けば浅く腰掛けて足を投げ出す非紳士的なブサ男だけど、本気で結婚したいと思っていた元婚活相手のようにオフィス系男子にはない無骨な九州系の男気は、あたしには妙に新鮮で恋心をくすぐられたからだ。

「………」
またもや沈黙だ。やばい…おちゃらけたあたしという女は、沈黙というコジャレた時間空間がどうも肌に合わない。なんとかしなければ…えーい! 「いいよ!」あたしは〝手をつなぐ〟ことを受け入れた。

そう言うやいなや左手を差し出すと、目をパチクリさせた彼の右手が重なった。あたし達は、しばらく手をつないでいた。これって恋人つなぎ? キャハッ!


手をつないでいたのはどれくらいだっただろうか。たぶん20秒ぐらいだったと思う。ところが、あたしは緊張のあまり手汗がにじんでいることを察知した。これはヤバい! 女として脇汗とか手汗とか、そういうたぐいのボディコンプレックスは婚活相手に知られたくはないのだ。サラすべ素肌は婚活偏差値を上げると聞いたが、20秒ごとき手をつないだだけで手汗テカベタになるなんて、男的には減点であるに違いない。

なので、「ゴメン、緊張してきた。」そう言って私の方から手をほどいた。すると「そうなの?」だって……\(〇_o)/ コイツは緊張していないのか? 非モテ男子には違いないが、実は恋の度胸はあたし以上か?

――手をつないだことで、一歩進んだ二人の関係。

その一方で、手をつないだ分だけ会話の中身も濃くしたい衝動に駆られた私は、婚活相手に彼女いない歴を訊いた。――1年だそうだ。別れた経緯なんかは言わなかったが、反対に、あまり詳しく言う必要もないだろう。それより、彼女いない歴の話が引き金となって、結婚を前提に交際するためにとてもタメになる情報を入手した。それは、婚活相手の親のことだ。お父さんは元公務員で現在は退職後の悠々自適ライフを過ごしているらしい。それで厳格な家柄でもなく、結婚したら家を出て行ってくれと言われているらしい。

その意味するところは、万が一結婚しても同居する必要はないということを言いたかったようだ。これであたしも、舅姑にストレスを爆発させる悲劇の同居嫁になるリスクがゼロに近づいた模様……


再び車を走らせながら、最初に待ち合わせした場所まで行けば良いかを聞くと、はたまたびっくり仰天の発言を食らってしまった。
「うちで飲んできなよ!」
( ゚Д゚) はああ?
手をつながない? と「提案する」非モテ男子にかわいらしさを見いだしていたのに、とうとう本性を現したのだろうか…ストレートな誘いに一気に動揺してしまった。しかし待てよ……「こんな時間に家に上がればご両親がビックリするじゃん」と返すと、やっぱりか……「親いないから大丈夫、今、旅行に行ってるから」

もちろん、ノー以外の答えは無かったが、二人を包む空気は一気に灰色の疑惑色で包まれてしまった。他意は無いと主張した彼だが果たして本当か? 結局、婚活相手は今日のデートでホニャララを見積もっていたのか? そういう疑惑があたしの頭からぬぐいきれなくなってしまったのだ。

――婚活相手を家の前で降ろし、本日のデートは終了。
総評……婚活相手は二人の間に温度差があると指摘していたが、そうじゃない。婚活である以上、恋愛期間に時間をかける必要は無いと考えているものの、あたしにだって関係を深めてゆく〝テンポ〟があるのだ。ドンドン先に進められようとするスピードに自分のテンポがあっていなければ苦しいばかりじゃないか。二人にあるのは温度差では無くて速度差なのである。

結論。無骨とかわいらしさとのギャップに女心を揺らされて、婚活デートで手をつないだ私だったけれど‥相手にしてみれば、これが見積もり通りの算段だったのかと察すると、胸の中にぽかんと穴があいた気持ちになってしまった。もちろんそれは、あたしの勘ぐりかもしれないが……せっかち男子との婚活はこの日で全ラウンド終了となりそうだ。それとも…彼には仮氏として役に立ってもらうか……?
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